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〜あなたのマンガが本になるまで〜 ②

『あなたのマンガが本になるまで』 2回目になります(^-^)v
1回目は、私が担当している制作と出力についてお話いたしました♪

今回は、印刷についてお話していきたいと思います。

弊社はオフセット印刷という種類になっており、大量印刷やキレイに印刷したい
方に向いています。
クオリティ重視なら、迷わず弊社へ!!(笑)

量を印刷すればするほど、値段は下がっていくので、たくさん印刷する方は
オンデマンド印刷よりもおトクになります。
その上、オンデマンド印刷よりもモアレになりにくい!
モアレを防ぐ印刷をすることが可能なのです☆

オフセット印刷についての説明が長くなってしまいましたが、
気を取り直して印刷の説明に行きたいと思いまーす♪

 

③印 刷

オフセット印刷は平版印刷になるので、版に凹凸はありません。
ツルツルです。

PS版と呼ばれるアルミ製版を使います。
青い感光剤が表面についていて、そこに光を当てる(露光)ことによって
化学反応を起こし、印刷する部分の感光層だけがなくなります。

要は転写ですね。

 

 

 

 

 

感光層が残っている部分(画線がない部分)は、親水層といって
水がのせやすい状態になります。

逆に露光されて青い感光剤がなくなった部分は水を弾くように
出来ており、版を濡らすと画線がない部分にだけ水分が残ります。

 

 

 

 

 

水分が残った状態でインキを付けると、油で出来ているインキは
水分のあるところには反発してのらずに、水分がのらなかった
画線部分のみにインキがのります。

 

 

 

 

 

水と油の性質を利用した仕組みになっているんですね!

まず、インクのついた版は、ブランケットと呼ばれる樹脂やゴムで
出来た転写ローラーに一度移されます。
これがオフセットの『OFF(オフ)』です。

その後、そのブランケットを介して印刷用紙に印刷(転写)されます。
こちらがオフセットの『SET(セット)』です。

版と用紙が直接触れ合わないため、オフセットという名前がついた
そうな…。

ブランケットに転写されたインキが、用紙に印刷されるため、
摩耗が少ないのでキレイに印刷出来るのです♪

なので、スピーディーかつ大量に印刷することが可能になるのです。
出来上がりにも差が出来にくいこともポイントですね。

 

1回目の投稿、“②出力”でも記載したことになりますが、
オフセットのカラー印刷では、C(シアン)、M(マゼンタ)、
Y(イエロー)、K(ブラック)の4色インキによって
再現されます。

 

 

 

 

 

 

 

色が分解されると、こんな感じになります。

この4色が重なって一つの画像になるんですね。
しかも点々で表現されているのです。
胸熱です(笑)

何か手元に印刷物がある場合には、よーーーーーーーーーく
目を凝らして見てみると、点々が見えるかも…!?

版のセットが出来たら、とうとう印刷です。
表裏の位置関係や各色がズレないように、見当合わせという
作業を行っていきます。

見当合わせや色調整で印刷した物は、お試し版のようなもの
なので、製品になりません。
これを【ヤレ紙】と言います。

必ず発生する紙になるので、その分多くの紙を注文しています。
なので足りなくなるなんてことにはなりませんので、ご安心
ください(笑)

そして、そんな試練の道をくぐり抜けた紙たちが、次の製本の段階に
進めるのですねー。

ちなみに…

弊社には、5台の印刷機があります。
用途に応じて使い分けているのですが、その特徴をお教えいたします♪

 

UV機

UVを使用するUV機は、すぐ乾くので印刷がスピーディー。
しかも、UVを当てて固めるジェルネイルのようなイメージなので、
擦っても色移りしません。

今後、メニューも変更になってしまうかもしれませんが、
現スタンダードパックや、フルカラーパック、限定格安パックなどの
表紙や本文がカラーのものは、基本的にこちらのUV機を使用すること
が多いです。

4色機(2台あります)

4色機は出来上がりがキレイなのが特徴です。
こちらの機械が定番かな?と思います。

UV機と違うのは、擦ると色移りします。でも、無理に擦ると…ですけどね。
出来ればUV機ではなく4色機で印刷して欲しいと希望されるお客様も
おります。

ただし、ベタベタな色のものを印刷する際には、乾きにくくなるため
(4色を重ねているため、インキ量が多ければ多いほど、乾きにくくなります)
その場合には、無条件で乾きが早いUV機での印刷になりますので、
ご了承ください(笑)

 

8色機

インキは4色なのに8色?と思われた方もいると思います。
私は入社してすぐに8色機と聞いた時、よくレーザープリンターなどにある
5色のインク使えます!みたいな感じで、他の色もあるのかと思いました(笑)

そうではなくて、4色(表面)+4色(裏面)=8色という考え方のようです。

すなわち一気に両面刷れるということですね!!
素晴らしい!!

他の機械では、片面刷ってから、また片面を刷るので、コピー機で両面印刷を
しているイメージ(1回出て来てまたすぐに入って裏面も印刷される)と同じ
感じですが、8色機はそれが1回で出来るので、UV機とは違う意味でスピー
ディーなんです!

 

1色機

名前の通り、1色刷り専用の機械になります。
同人誌の本文は、1色刷りがメインになるので、こちらの1色機で印刷すること
が多いです。

本文は黒1色刷りがほとんどだと思いますが、特色にも対応していますよ!
特色1色刷をご希望の方はご相談くださいね♪(別料金にはなりますが…(^^;))

 

本当は、それぞれの機械を動かしているオペレーターの紹介をしたいところ
ですが、今回はここまでにしておきます(^^)

 

次は、断裁、製本について書きたいと思います!

長々と書いてしまいましたが、最後まで読んで下さり、ありがとうございました!

 

2017年12月28日  カテゴリー: コラム

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