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ニンゲンって難しい!3Dデッサン人形の使い方
人物の全身を描こうとしたときに、頭と身体の配分がおかしくなってしまうこと、ありますよね…
私はあります!!
頭でっかちになってしまったり、足が短くなっちゃったりと、
私にとっては悩みのタネでした。
元々マンガを描いていたので、デッサン人形は持っているのですが、
それを使って描いても、うまくデッサンが出来ません。
(ただ単にデッサン能力がない←)
クリスタで絵を描くようになってから、たくさんの機能があることに驚きつつ、
これがあれば悩むことないじゃん!と科学の進歩を感じています。
今回は、そんな全身の絵を描くときにうってつけの
【3Dデッサン人形】をご紹介します。
3Dデッサン人形とは
アングルのアタリ※や、難しいポーズなどを描くときに使用します。
(※アタリとは、イラストを描く際に、大まかな位置決めをする下書きのこと)
3Dデッサン人形は、ポーズだけではなく、体型や身長なども自由に変更可能!
かなりイメージがつきやすいですよね!!
3Dデッサン人形をキャンバスに読み込もう
3Dデッサン人形は、大きく分けて2種類あります。
リアルな体型版とイラスト向けの体型版です。
自分の作風に合わせて、選びましょう。
①3Dデッサン人形は【素材】パレット➜【体型】を選びます。
②使用する3Dデッサン人形のサムネイルをキャンバスにドラッグ&ドロップすることで読み込むことが出来ます。
★【素材】パレットが表示されていない場合には、【ウィンドウ】➜【素材】➜素材【体型】を選択すると表示されますよ。
③カメラアングルを選択します。
3Dデッサン人形の足元に表示されている【オブジェクトランチャー】
➜【カメラアングルをプリセットから指定します】アイコンをクリックします。
④表示されている一覧から、正面を向いているものを選びます。
⑤正面を向いているアイコンをクリックすると、少しカメラが引いた状態で3Dデッサン人形が見られるようになります。
⑥正面以外にも横向きや後ろ向きなど、様々な方向から見た状態が選べるので、
自分の描きたい方向を選びましょう。
体型(身長と頭身)
⑦次に体型を調整します。
3Dデッサン人形の足元に表示された【オブジェクトランチャー】の右端にある【3Dデッサン人形の体型を調整】を押します。
⑧【サブツール詳細】パレットが表示されるので、【体型変更】から変えていきます。
⑨身長と頭身を調整します。
作りたいイメージが決まっている場合には、身長と頭身を調整すると作りやすいですよ。
⑩初期状態では【頭身を身長に合わせて調整】にチェックが入っています。
チェックが入った状態で、身長のスライダーを動かすと頭身も自動的に変更されます。
体型(全身の調整)
⑪大まかな体型を【全身】で調整します。
人型の左側をクリックすると全身を調整できるようになります。
また右側の2Dスライダーを使って細かな調整を行います。
2Dスライダーの縦軸と横軸は、動かす方向によって筋肉や太さが変化します。
上方向➡筋肉のある(男性)、メリハリのある(女性)体型
下方向➡子どもらしい体型
左方向➡痩せたスリム体型
右方向➡太っている体型
ある程度の体型が決まったら、調整したいパーツを選択し、2Dスライダーを使ってイメージするキャラクターに沿って変更しましょう。
イメージするポーズをさせてみよう
思った通りの体型にはなりましたか?
できたら次にポーズを作りましょう。
3Dデッサン人形は、手足を動かして自由にポーズを変えることが出来ますが
少し難しいので、今回はもともと素材としてあるものを使います。
①【素材】パレット➜【3D】➜【ポーズ】から、ポーズ素材を選ぶことができます。
②選んだら、3Dデッサン人形に重なるようにドラッグ&ドロップします。
★ポーズ素材を適用させるときには、適用させたい3Dデッサン人形に重なるようにドロップします。
何もない領域にドロップすると、新規に3Dデッサン人形が作成されます。
★もし、3Dデッサン人形を初期ポーズに戻す際には、
【オブジェクトランチャー】➜【モデルを初期ポーズに戻す】で、
最初の状態に戻ります。
体型を変更した3Dデッサン人形にポーズ素材を利用すると、
手足の先の位置が少しズレてしまうことがあります。
パーツの微調整
3Dデッサン人形のパーツを動かす場合は、【オブジェクト】ツールを使用します。
①【オブジェクト】ツールを選択し、マウスオーバーすると、パーツの色が変わります。
色が変わった状態でドラッグすると動かすことができます。
3Dデッサン人形は、それぞれのパーツが他のパーツと連動し、
自然なポーズをとるようになっています。
例えば、腕を動かすと連動して肩が上がり、上半身が傾きます。
②動かしたくないパーツがある場合には、関節を固定します。
動かしたくないパーツを右クリックすると、青い四角形の【固定ポイント】が表示されます。
すると、その関節を境にして連動しなくなります。
もう一度右クリックすると、こていが解除されます。
複数の【固定ポイント】を一度に解除したい場合には、
キャンバス上の3Dデッサン人形以外の場所を右ダブルクリックします。
マニピュレータで動かす
より正確にパーツを動かしたいときには、【マニピュレータ】を使用しましょう。
動かしたいパーツを2回クリックすると、選択されたパーツに
【マニピュレータ】が表示されます。
赤、青、緑のリングを回転させて、パーツを動かします。
マウスカーソルを重ねると黄色くなり、ドラッグするとその方向にパーツが移動します。
★回転できる軸が一つだけの場合もあります。
選択を解除したい場合には、キャンバス上の3Dデッサン人形以外の場所をクリックしましょう。
人物の画像からポーズをつける
写真に写った人物のポーズを推定し、3Dキャラクター素材や、
3Dデッサン人形につけることができます。
【オブジェクトランチャー】の右の方に、紙に人型を描いたようなマークがあります。
これを押すと、画像を読み込むことができます。
関節角度制限
【サブツール詳細】➜【ポーズ】にある【関節角度制限】のチェックを外せば、
制限なくパーツを動かすことができます。
アニメーションコントローラー
【アニメーションコントローラー】は、目線や上半身など特定の範囲のみ動かすことが可能です。
3Dデッサン人形をクリックすると、全身の7か所に青い【アニメーションコントローラー】が表示されます。
ドラッグ➜パーツを動かす
中央の矢印➜水平垂直方向に移動
リング➜回転
【マニピュレータ】を使うと全身が動いてしまうことがありますが、
【アニメーションコントローラー】を使うと、指定した範囲だけを動かすことができます。
また、関節の固定を無視してパーツを動かすことが可能です。
ハンドセットアップ
手にポーズをつける場合には、指を一本一本動かすこともできるのですが、
【ハンドセットアップ】を使うと簡単に操作できます。
【オブジェクト】ツールで3Dデッサン人形を選択している状態で、
【ツールプロパティ】や【サブツール詳細】の【ポーズ】から使用します。
+マークのハンドコントローラを三角形の領域内で動かします。
左➜指を閉じる
右➜指を開く
下➜握る
また、下にある【にぎり方のプリセット】ボタンをクリックすると、
4種類のにぎり方を指定することもできます。
ピースサインの作り方
【指のロック】をクリックすると、それぞれの指のポーズがロックされ、
【ハンドコントローラ】や【にぎり方のプリセット】を受け付けなくなります。
指を開いている状態で、一人差し指と中指をロックし、
手を握るとピースサインが出来上がります。
カメラアングルの操作
3Dデッサン人形はいろいろな角度から見ることができます。
カメラは、マウスのドラッグや【移動マニピュレータ】を操作して変更できます。
【オブジェクト】ツールで3Dデッサン人形をクリックすると、
【移動マニピュレータ】が表示されます。
左から3つ目までがカメラ(視点)の変更です。
1.一番左側【回転】
ドラッグするとカメラが回転します。
(キャンバスの3Dデッサン人形が存在しない部分を左ボタンでドラッグしても回転します)
2.左から2番目【平行移動】
ドラッグすると、カメラを上下左右に平行移動できます。
(キャンバスをマウスの中央ボタン(ホイールボタン)でドラッグしても平行移動します)
3.左から3番目【前後移動】
ドラッグすると、カメラが前後に動きます。
(キャンバスを右ドラッグで上下に動かしても可能)
★【サブツール詳細】➜【ツールプロパティ】のスライダーを使って、
カメラを操作することもできます。
ルートマニピュレータ
3Dデッサン人形自体を動かしてアングルを変える場合には、
【ルートマニピュレータ】を使用します。
3Dデッサン人形をクリックすると、足元に【ルートマニピュレータ】が
表示されます。
リング➜回転
矢印➜移動
3Dデッサン人形を動かす操作は、【移動マニピュレータ】からも
行うことが出来ます。
体型やポーズの登録
気に入った体型やポーズができたら、素材に登録しておくと、
あとで利用することができます。
≪体型の登録≫
【オブジェクトランチャー】➜【素材パレットに3Dデッサン人形を登録】を選択します。
【素材のプロパティ】に素材名、素材保存先を設定し、OKをクリックします。
≪ポーズの登録≫
【オブジェクトランチャー】➜【素材パレットにポーズを登録】を選択します。
【素材のプロパティ】に素材名、素材保存先を設定し、OKをクリックします。
(自分で作成した体型素材をCLIP STUDIO ASSETSで公開することも可能)
長々と説明してしまいました。
3Dデッサン人形を使えるようになると、人物の動きなどの
悩みは減ると思います♪
快適なイラスト制作が出来るといいですね!
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